少し、変わった作品ですが、たたら作りで14面の花器を作ります。
見た目以上に簡単に出来る作品で、手間は少しかかりますが、満足の行く仕上がりになる事間違いなし。
是非挑戦して見て下さい。
作品本焼き
この作品は見る角度でいろんな表情を見せてくれます。 釉薬は、黒天目一色ですが、少し赤みかかってます。
こちたは同じ技法でも絵付けをした作品です。
同じ作品でも、置き方を変えただけで、少し変わった雰囲気を醸し出します。これは写真撮影用に2個載せてますが、別々にこんな形で置くと少しかっこいい作品です。
両方ともに下絵付けをした作品です。左が弁柄、右が呉須
こちらは、普通に置いた作品です。 右側のものは、呉須がが上手く発色してくれましたが、左の弁柄で描いたものは、色が全て飛んでしまいました。
多分、趣味の店で買って来た弁柄が悪かったものと推定してます。
素焼きに弁柄で絵付けをしたものがこの写真です。 青波文様など、各面にいろいろな図柄を入れて見たんですが、見事にすべと飛んでしまいました。
こんなに赤く焼きあがることは想定してませんでしたが、弁柄の少し黒っぽい茶色に仕上がると思っていたんですけど。 見事飛んでしましました。
作陶の手引き 正四角形と正三角形の組み合わせ
技法:
たたら作り5mm厚、首=紐作り)、粘土1kg
道具:
たたら板 5mm厚 x 2、 麺棒 x 1、 日本タオル1~2枚、陶芸用針(ナイフ、又は、千枚通しでも可)、友土(同じ粘土をどべにしたもの)のどべ
ご参考:
麺棒は百円ショップでに売ってます。 曲がっていたりしますが陶芸用にはまったく問題ないと思われます。 高いものを買う必要はありません。
たたら14面:
天と底: 正四角形 2枚、 側面: 正四角形 4枚、正三角形 8枚 これを合わせて、14面です。
この作品は、正四方形は7cm、三角も7cmの正三角形 これでお分かりと思いますが、この4角と3画の辺を接着して作るだけなんです。・・・簡単でしょう。
型紙作りと、組み立て
ティッシュペーパーの空き箱などを利用して、型紙を必要数作ります。 そしてそれを、テープを使って貼って組み立てます。
これで、作品のイメージが掴めると思います。
こんな感じでティッシュペーパーの空き箱を使ってテープで止めてます。
たたらでの作品は型紙が大事です。
組み立ての順序だけではなく、綺麗な作業が手早く出来ます。 それにより、粘土にストレスを与える事が少なくなります。
成型の要領と手順
- たたらの粘土板つくりは、ここでは省略します。 5mmに延ばして、型紙をあてて大きさを確認します。
- 一時間程、放置して、少し硬くなるのを待ちます。
- その間、首を作っておきましょう。 手ろくろで紐作り。 勿論、たたらでも大丈夫
- 少し硬くなったら、14枚の部品を針や、ナイフなどで切って作ります。
- 組み立ての始まり。 各部品の接合部は突き合わせの角度を考慮して面取りをします。
- 例 90度であれば、45度。 120度であれば、、60度です。 この大まかな角度を掴む意味でも、型紙で作って見る事が必要です。
- 全ての辺を面取りしたら、針で接着面を荒らして、どべを塗りしっかり押さえて接着します。 兎に角、剥離だけは避けたい。
- 接着が終われば、内側には細い粘土の紐を内側から付けて、補強します。
- 底の4辺に三角形を4枚接着、そして、三角形と三角形の間には資格の粘土板を接着
- 次は、上の、三角形を4枚接着します。 各工程で、内側から、細い粘土(こより)で補強を忘れないように
- 最後の天板は、首の大きさの穴を開けて、首を接着します。
- そして、本体との組み立て。 こよりは付けれませんので、接着面を針でしっかり荒らして、接着面をしっかり押さえてやります。
ファイナルタッチアップ
これで、完成ではありません。 各接着面の接着を補強することと、最後の成型の仕上げをするために、たたら板で各面を叩いてやり、形を整えると共に、接合面の隙間などを締めてやります。
叩きすぎてもいけません。 冒頭の黒天目の作品は初めてつくったもので、余り上手く成型ができず、成型をするのにやり過ぎて、変形をさせてしまいました。 ほどほどに。
後は、絵付けなどの装飾や釉薬の選択だけです。 弁柄の飛んだ白い作品はこのままでもよいのですが、漆を塗って陶体漆器にしようかもとも思ってます。
YouTube動画もアップしてます。 作陶時の参考にして下さい⇒YouTubeへ